市場において売買が成立してから決済が行われるまでの一連の流れは、大きく、売買、清算、決済の三段階に区分することができます。これらのうち、売買機能を担う主体を市場、清算機能を担う主体を清算機関、決済機能を担う主体を決済機関と呼びます。
日本には東京証券取引所を含めて4つの有価証券の売買を行うための金融商品取引所市場がありますが、これらの4市場における有価証券の売買については、すべて日本証券クリアリング機構(以下「JSCC」といいます)が清算業務を行っています。従来は、各証券取引所(当時)市場で行われた売買については、それぞれの市場で清算業務が行われていましたが、2003年1月14日から、市場横断的な統一清算機関であるJSCCにより一元的に清算業務が行われています。また、上場デリバティブ取引についてもJSCCが清算業務を行っており、2013年7月16日に、大阪取引所の上場デリバティブ取引に係る清算機能がJSCCに集約されてからは、日経225やTOPIX等の指数に関する先物取引?オプション取引、有価証券オプション取引及び国債先物取引?国債先物オプション取引の清算業務を行っています。さらにJSCCと日本商品清算機構の統合に伴い、2020年7月27日よりコモディティ?デリバティブに係る清算業務も行っております。なお、JSCCは、PTSにおける有価証券の売買や店頭デリバティブ取引及び国債店頭取引についても清算業務の対象としております。